ある山のふもとにマネキン(男性)のようなものが引っかかって取れなくなっているまま2年以上放置されている状況知った私は、そのマネキンをひと目見てポラロイド写真でも撮っておくかと思い、後ろ向きで出かけた。
この場合の「後ろ向き」というのは、身体の向きではなく、気持ちの意味での「後ろ向き」である。
つまり乗り気ではなかった。そういった心持ちで出かけたのだ。
そして後ろ向きだから通常歩いて半日の道のりだったが、後ろ向きが故にその山のふもとに到着したのはそれから3日後であった。
夜も遅く真っ暗だったため、最初私がそのマネキン(男性)のようなものが引っかかっているのをみたとき、本物の人かと思ったので、「大丈夫ですか!!?」と声をかけてしまった。
その後すぐそれがマネキン(男性)のようなものだと気づき、恥ずかしくなり、前向きで返った。
この場合の前向きは身体の向きであり、気持ちの問題では無いことをあえて伝えておく。